睦草だより 第17号 2021年2月

 

蕾を開いたフキノトウ
フキノトウ開きました



いよいよ春です

 アプローチにスノードロップが咲きました。となりでは、フキノトウが蕾を膨らませています。消えたかと思っていたクリスマスローズが大きく葉を開き、そろそろ蕾が上がりそうです。春早く動き出す、これらの植物たちは、冬の寒い間もずっと準備をしてきたのですね。

 陽射しも日に日に春めいてきました。人間ものびやかに動いていきましょう。今年は、2月3日が立春。暦の上ではもう春です。

 立春を過ぎたら、山野草盆栽のお手入れ開始です。春の芽出しは、私の大好きな景色の一つ。ぜひ、一緒に楽しみましょう。


2月のお手入れ

置き場所
 まだまだ寒い日があり、凍ったり、雪が降ったりします。寒風が直接当たらないようにベランダの内側や軒下に入れるなど工夫します。ただ、この時期は、半日陰が好きな草花も、よく日にあてましょう。

水やり
 引き続き、水やりは2日に1回が目安ですが、よく乾きを見て、乾燥が激しいときは、毎日あげましょう。

肥料
 12月から2月までは、肥料はお休みです。3月になったら開始です。

実を摘む
 ヤブコウジや大実ゴールテリアの赤い実の鑑賞時期は2月まで。3月にまだ残っていたら、取りましょう。そのまま残しておくと、樹が弱り、次の花や実に影響します。特に、ユキワリソウなどと一緒に植えているものは、カゴをかぶせていると日の当たりが弱くなるため、私は、立春過ぎたら早めにとるようにしています。
 とった実を種まきするのも面白いですよ。種まきするときには、皮をむき果肉をとって洗ってから蒔くようにします。

それぞれの鉢をリフレッシュ
 冬の寒さを保護するためについていた枯れ葉や枯れた茎を切り、日光がよく当たるようにします。
 枯れたものをとることにより、全体が見えるようになります。増えたもの、減ったもの、こぼれ種で新しく芽生えたものなど全体を確認し、今年は何をメインにするか方針を考えます。
 こぼれ種が飛んできて芽生えたもの(これを飛び込みと言います)は、いい位置に芽生えたものは残し、不要なものは抜きます。
 寄せ植えで1種類だけ多く増えすぎたものは、根元から切り取ります。消えてしまったものがあったら、同じものを加えるか、別のものを加えるか考えます。
 鉢の縁に芽生えたものは、植物にとって環境がよいので、どんどん育ち、内側のものが弱ってしまいます。そうすると、中が空いてバランスが悪くなるので、外側の強いものは抜いたり、根元から切ったりします。抜いたものを、空いている空間に植えなおしてもよいでしょう。
 作ってから3年くらいたち、鉢に根がまわり過ぎてしまったものは、一回り大きな鉢に植え替えをするか、鉢から抜いて根洗いにします。植え替えは2月の中旬から、根洗いにするのは3月がちょうどよい時期です。


お手入れの具体例

山野草盆栽のお手入れ前の写真 枯れ葉や枯れ茎がついている
オダマキとノギクとコバノタツナミソウとヒメイヌタデの寄せ植え


①枯れ葉・枯れ茎をとる
枯れ葉枯れ茎のアップ

枯れた葉は付け根から、枯れた茎は地際で切ります。そうすると全体が見えるようになります。

②全体を見て、今年の方針を決める
枯れ葉枯れ茎がなくなりすっきりとした鉢

 今年は、春はオダマキがメインでノギクの新芽とコバノタツナミソウが添え草、秋はノギクがメインでヒメイヌタデが添え花になるようにしたいと思います。鉢を回してどこを正面にするのが良いのか考えます。水平から見たときも上からみたときも不等辺三角形になるようにできると理想です。

鉢を上から見た写真。草の生えている場所がわかる


③不要な草は抜く
 こぼれ種で芽生えたスズメノカタビラは鉢中のものは景色にするために残し、縁に生えてきたものは抜きます。浮いている苔は地面に密着させます。

お手入れ後の鉢をひよこの置物と一緒に飾った写真

 お手入れがすみ、すっきりとしました。株元や地面に日光が届くようになったのでで、苔の緑が増え、新芽も大きくなっていくことと思います。

 お手入れは、いざ鉢を目の前にすると迷うもの。そんなときは、教室に参加される際に、ぜひお持ちください。現物でご説明させていただきます。また、1年以上たって、少し荒れてきた鉢があったら、ぜひお手入れのレッスンを受講ください。教室で一緒にプランを考えて、抜いたり植えなおしたりします。お手入れのレッスンでは、多分時間が余るので、残りの時間で小さな鉢盆栽をお作りいただけます。


飾る楽しみ

キンシナンテンの盆栽と小さな立ち雛の人形

 立春が過ぎると、おひなさまを愛でる季節です。ミニサイズのおひなさまと一緒に苔玉や鉢を飾ると楽しいですよ。花がなくても大丈夫。新芽が美しい時期です。ぜひ、部屋に飾ってみましょう。ただ、春は芽出しの季節で、太陽の光が大切です。室内に飾るのは1日か2日に留めましょう。暖房の風にあてないように注意してくださいね。


2~3月に活躍する草花

バイカオウレンの花のアップ


 バイカオウレン(梅花黄蓮)

 2月から3月に開花します。真っ白な5弁の花びらと黄色の雄しべが可愛らしい。花の少ない時期に楽しませてくれる貴重な花です。高さ4cm~15cm。明るい日陰が好きな植物。細かくギザギザになった葉も年間を通じて楽しめます。
この草花の移り変わる姿は、https://www.instagram.com/explore/tags/suzuranra114/でご覧いただけます。


陶芸体験教室の様子

 12月、1月、2月に大竹慎一郎先生のもと、冬の陶芸体験教室を開催しました。参加者はのべ5名。お一人の方は2回ご参加となりました。

鉢は型をつかって基本の形を作ります。

山野草鉢を型を使って成形しているところ

乾いてから、縁をアレンジして、自分の好みの足や高台をつけます。
 
鉢を裏返した写真。4つ足がついている

陶盤は好きな形に伸ばして、板や布で模様をつけます。

布で模様をつけた粘土をロクロに載せて丸く切っている写真

いろいろなハンコも用意されているので、それを押すこともできます。

四角い粘土の板にハンコをおしえている写真

2回目の方は、紙の筒を使って、高さのある鉢に挑戦しました。

筒にした紙に粘土を巻いている写真


成形の終わった鉢と陶板

できたものを乾かして素焼きをするとこんな感じになります。(12月と1月参加の皆様の作品) 

窯の上に置いた素焼き後の鉢と陶盤

2回目の方は、先生の助けをいただきながら前回作った鉢に自分で化粧土がけ、釉がけもしました。

筆で青い化粧土を水で溶いたものを塗っている写真

 お好きな色の青の化粧土を塗り、上に白い釉薬をこのあとかけます。どんな色になるか楽しみですね。

 世界でただ一つのオリジナルの鉢と陶盤。完成品は、またご紹介しますね。


鉢・陶盤の1dayショップ

 山野草盆栽の鉢を扱うリアル店舗は少ないので、睦草アトリエで、鉢や陶盤の1dayショップを開いてみることにしました。
 会員の皆様の中でも、レッスンの回数を重ね、自宅で作るために鉢だけ欲しいという方がいらっしゃるかもしれません。そんな方はぜひ、足をお運びください。詳細はこちらをご確認ください。

 また、通常の教室の時にも鉢や陶盤、小物をお買い求めいただけます。欲しいものがある場合はどうぞお声がけくださいね。 

お友達紹介プログラム

 睦草の教室に来てくださる方は、新たに興味のありそうなお友達にも声をかけて一緒に来られる方が多くいらっしゃいます。とてもありがたいことと感謝しております。
 そんな場合に、お友達にお声がけしていただきやすいように、お友達紹介プログラムを作りました。こちらを確認してみてください。


教室の日程・予約について

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、引き続き、定員2名にして実施いたします。 

 ご希望の日程が既に満席の場合は、ご都合の良い日程をご連絡ください。教室の都合が合えば、新規日程として追加いたします。
 また、メールでの教室のご予約は、こちらを参照ください。


今後の教室の予定

 4月の予定は、調整中です。決まりましたら、以下のサイトからお申し込みサイトへのリンクを貼るようにいたします。ご確認の上、お申し込みください。