睦草だより 第2号 2019年11月

白いシュウメイギクが満開です


草紅葉

 草紅葉(くさもみじ)が美しい季節になりました。モミジやイチョウが紅葉するのと同じように、草花の葉も赤や黄色になったりします。それを草紅葉と言います。イヌタデ、ユウゲショウ、ミセバヤ、ユキヤナギ、ヘビイチゴ、キジムシロ等々、草紅葉を楽しめる草花はたくさんあります。この草紅葉も山野草の盆栽のみどころの一つです。お作りいただいた鉢の中に、草紅葉になるものはないか、探してみてください。もしもあったら、それが映えるように鉢を整えて、ぜひ、お部屋の中に飾りましょう。その部分がワンポイントとなって浮かび上がる姿は、花の可憐さとはまた異なる素敵な魅力があります。

11月の山野草の盆栽・苔玉の手入れ

 だんだん冷え込む時期となりますが、山野草は寒さに強いものが多く、また寒さを経験した方が、来春の芽出しもよくなります。戸外でそのまま育てます。

 ユキワリソウやバイカオウレンなど日陰が好きな草花も、この時期からは、日のよくあたるところに置きましょう。

 来年の芽出しのために、肥料が大切な時期です。11月末で肥料は一旦おやすみになるので、この1か月しっかり肥料をあげましょう。水やりも、1日1回から1日おきに変わる時期。鉢の表面の土の乾き具合を見て調整します。

 下葉が枯れ込んでくる時期です。完全に枯れて、地面に落ちたものはこまめに取り除きましょう。残しておくと、病気になってしまいます。


 秋は、枯れ色も楽しむ時期です。茶色になった葉や種を適度に残し、枯れ姿も楽しみます。
 ノギク(ハコネギクと言っていたものは、ハコネギクではないことがわかりました。ノギクの一種です。)やノコンギクの種は綿毛になります。枯れた花びらをピンセット等で取り除き、頭状部分のみにしておきます。しばらくすると、可愛い綿毛姿を楽しめます。


飾る楽しみ

 鉢を部屋の中に飾る際、鉢の下に地板というものを敷きます。盆栽道具として地板が販売されておりますが、山野草の盆栽では、他のものを流用して地板にすることもよくあります。ホームセンターで売っている薄い木材や竹製の敷台など。(竹製のものの使用期間は4月~11月まで)また、薄い陶板(苔玉や根洗いを置く陶器の平らなお皿)を敷くこともよくあります。陶板の場合は、鉢から垂れる水を気にしなくていいのもよい点です。陶板の代用として、お皿を使う場合は、水をよく切ってから乗せ、お皿に水がたまらないようにしてくださいね。
 骨董市などにいくと、古びた板などを安く手に入れることができるので、そんなお宝を探しに行ってみるのも面白いと思います。

左上 盆栽用の地板 左下 竹製の敷台 右 陶板

11月~12月に活躍する草花

アシズリノジギク
 高知県の足摺岬から愛媛県の佐多岬までの海岸に分布するノジギクの変種。葉の縁が白く縁どられ、晩秋の静かな雰囲気にぴったりです。花の少なくなる時期に咲いてくれるのもありがたく、起毛した葉は美しく、花のない時期も楽しめます。茎が暴れて伸びるので、下の方の葉をとり、茎の線が見えるようにすると、スッキリして、その奔放なラインが生きてきます。


Q&A

 みなさまから時折いただくご質問、他のみなさまも同じような疑問をお持ちかと思いますので、このお便りで少しずつご紹介したいと思います。

 Q 苔が茶色になってきました。張り替えた方がよいですか?
 
 A 苔が綺麗に育つには、適度な湿度、太陽の光、風が必要です。真夏や真冬など、乾すぎた場合や、蒸れた場合に茶色になります。茶色になっても、木漏れ日くらいの光が当たる、風通しの良い場所に置いて適度に水やりをすれば、苔の緑がよみがえってきます。急いで綺麗にしたい場合や、黒くなってしまった場合(苔が死んでしまっています)は、張り替えます。

会員のみなさま向け教室のスケジュール

会員のみなさまは、以下の教室(@睦草アトリエ)にもご参加いただけます。(全て鉢盆栽)以下のサイトからお申し込み下さい。パスワードは「8787」です。

11月 29(金)AM・30(土)AM・20(土)PM

12月 1(日)AM・1(日)PM
 ※AM 10:00-13:00  PM 14:30-17:30

なお、Cafe&Space PushPullにて行う教室も12月14日(日)の苔玉の回は、まだ残席が少しございます。大実ゴールテリアの苔玉を作ってみたい方は、こちらからどうぞ。
睦草教室予約サイト

1月は、寒い時期のため、山野草の盆栽の制作はお休みです。2月の教室スケジュールは次号でお知らせする予定です。

※睦草だよりは、会員のみなさまにのみURLを紹介しているページです。

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第1号 2019年10月