植えてから少し時間を経ると山野草の盆栽は、お互いになじんで自然風になってきます。そのような山野草の盆栽をいくつか組み合わせて、その季節ならではの景色を作るのが席飾り。それらを見ていただくリアルな展示会はまだ難しいので、写真に収めてWeb上で見ていただくWeb展示会という形をとっています。希望者を募って、今年の秋に生徒のみなさんと私の作品の写真を撮りました。山野草の盆栽の見所は、咲いている花のみならず、つぼみや種姿、穂、草もみじなどさまざまです。合わせる陶板や、添配もそれぞれ各自工夫しました。この季節ならではの植物たちの作りだす景色を、ぜひご覧ください。
2022年12月30日金曜日
2月の山野草・苔玉の盆栽教室のご案内
2月の盆栽教室の日程が決まりました。
ご希望の方は、こちらのページをご確認の上、お申し込みください。盆栽教室の入会は随時可能です。教室の様子を体験できる「体験レッスン」をぜひどうぞ。
引き続き、新型コロナウイルスの感染拡大防止の対策をとり、定員も通常4名のところ、3名とさせていただきます。状況により適宜変更いたします。ご迷惑をおかけしますが、何卒、よろしくお願い申し上げます。
2022年12月29日木曜日
野草観察ツアー
今年、睦草では、春と秋に、会員の皆様のうち希望者を対象に、野草観察ツアーを実施しました。
◆春の野草観察
春は、3月21日(月・祝)に開催。高尾山の裏側(ケーブルカーなどのない方)から小仏川沿いを約3㎞散策しました。
渓流の近くに生えるハナネコノメ |
ハナネコノメのアップ。赤いシベが見られるのはこの時期ならでは |
私のお気に入りヨゴレネコノメ |
春の妖精 ヤマエンゴサク(咲きはじめ) |
◆秋の野草観察
秋は、見られる花や実は少ないのですが、逆に観察会もあまり行われないので、とても貴重な機会でした。
自然の中で見る花や実、葉は、作品を作る際にとても参考になります。花はたくさん咲き乱れるのではなく、ポツンポツンと咲いています。葉っぱも虫食い葉や茶色になったり。そんな中でも見つける花や実は、可憐でありながらたくましい。そんな景色を作品の中に映し出せたらなと思いました。
2022年12月26日月曜日
第5回 陶芸体験教室の様子
7月後半から9月前半、12月後半から2月前半は、季節的に盆栽をつくるには適さないので、この間、会員の皆様の希望者に向けて、陶芸体験教室をしています。
講師は、私の陶芸の先生の大竹慎一郎先生です。ご自身でも盆栽をされるので、植物の栽培に適した、デザイン的にも素敵な鉢をたくさん作っておられます。教え方もとてもわかりやすく丁寧で、初心者でもかっこいい鉢や陶盤が作れます。
今回は、7月後半から9月前半に実施した第5回陶芸体験教室の様子、出来上がった鉢、そしてそれを使って作った山野草盆栽の作品をご紹介します。
陶芸体験教室の様子
初めての方は、鉢と陶盤を一つずつ作ります。鉢はまず、型をつかって基本の形を作ります。
紙の筒をつかって、背の高い筒状のものをつくり、
糸を使って、上部を切り取り、
イメージした形の型紙を紙で作り、伸ばした粘土をその形に合わせて切り出します。
それを組み合わせて粘土を水でといた糊状のものでくっつけます。
できあがった作品
様々な鉢や陶盤ができあがりました。どれも、世界にただ一つのオリジナル作品です。
自作鉢を使った山野草盆栽の作品
完成した鉢は、山野草盆栽の教室でお渡しし、鉢の大きさや色などがレッスンのメニューに合っていれば、その回は自作鉢を作って作成します。今回は、3名の方が自作鉢を使ってのレッスンとなりました。
鉢と陶盤が共に陶芸体験教室の作品です。鉢の柔らかな曲線と、独特のカーブした足が特徴です。少し紫がかった化粧土が鉢にも陶盤にも施されています。小さな花や葉のヤクシマノギク、ヒメイヌタデ、ソビが植えられ、形も色合いもやさしい作品になりました。
鉢と陶板、両方とも、陶芸体験教室の作品です。鉢の縁が少し広く広げられ、三つ足がかわいらしい鉢です。小さな花のダイモンジソウと濃紫の葉のアジュガ、フイリリュウノヒゲが植えられています。自然風の化粧土が施され、素朴な野の花が引き立っています。ギザギザ模様をつけた陶盤もくぼみにしっかり色が入り、面白い風合いとなりました。苔玉を載せても緑の苔が映えそうです。
こちらの鉢は、今は横に寝かせてつかっていますが、立てても使えるように工夫されています。独楽の背景になっているのが、蓋の部分。こちらも横に寝かせて苔玉や根洗いを載せられます。いぶし銀にしてほしいという生徒さんのご希望を大竹先生がしっかりかなえてくれました。お正月盆栽の寄せ植えとして、ヤブコウジ、ナンテン、フクジュソウが植えられています。フクジュソウの黄色い花が咲いたら、いぶし銀の効果がさらに出そうですね。
初めて参加された皆様は、出来上がった作品を「これ、本当に私が作ったの?」と驚きの目で見られます。化粧土や釉薬が施されて、想像以上のものになるからです。
二回目以降の方は、自分の作りたかったもののイメージとぴったりでうれしいとの声をいただきました。
自分の作った鉢で作る山野草盆栽は、格別です。みなさまにワクワクの体験をしていただけるよう、引き続きやっていきたいと思います。