小さな自然と一緒に暮らす 季節ごとに姿を変える山野草の盆栽、その作り方、育て方をお伝えする教室です。

2024年12月31日火曜日

睦草 Web展示会 2024年初冬

 山野草盆栽や草木盆栽をいくつか組み合わせて、その季節ならではの景色を作るのが席飾り。盆栽教室の生徒の皆さんの作品を見ていただくリアルな展示会はまだ難しいので、写真に収めてWeb上で見ていただくWeb展示会という形をとっています。希望者を募って、盆栽教室の生徒のみなさんと私の作品の写真を撮りました。山野草盆栽や草木盆栽の見所は、咲いている花のみならず、咲いた後の種姿、綿毛、穂、紅葉、黄葉、樹の立ち上がり、枝ぶりなどいろいろあります。そのため、12月でも、素晴らしい景色が作れるのです。この季節ならではの心がほっとする景色をぜひ、ご覧ください。。


■展示作品  2024年12月15日 東京都狛江市にて撮影

■展示作品
 作品名は左から
   写真をクリックすると拡大してご覧いただけます。

江川 真理子

ユキヤナギ・オヘビイチゴ他
コバノタツナミソウ(自作陶盤)
ノギク・リンドウ・コバノタツナミソウ(大竹慎一郎さんの鉢・自作陶盤)


ユキヤナギ・オヘビイチゴ他


ユキヤナギの紅葉とオトギリソウの種姿


コバノタツナミソウ


 伸びやかに斜上するヤマコウバシの草木盆栽。紅葉は、1週間ほど前がピークでした。それが見られなかったのは残念ですが、落ちずに残った葉が初冬のこの季節ならではの景色を作ってくれています。カサカサ音がしそうな落ち葉に加え、陶芸教室で作った落ち葉の添配も仲間に入っています。それに合わせたのが、ピッタリのタイミングで紅葉したユキヤナギ。オヘビイチゴの緑の葉と色づいた赤い葉が、ユキヤナギの紅葉をさらに引き立てています。今回、初めて根洗い仕立ての作品が加わりました。コバノタツナミソウの小さな花と種姿の根洗い、席全体にやさしさをプラスしてくれています。




中野 優希

ホトトギス青藤
コバノズイナ・コガネシダ・


ホトトギス青藤


ホトトギス青藤の花


コバノズイナの紅葉


 この秋、初めて草木盆栽にチャレンジし、それをメインにして飾っていただきました。紅葉が始まったコバノズイナは、緑の葉とオレンジの葉がよいコントラストになっています。合わせたのは、小鉢で作ったホトトギス。少し遅くなって咲き始めたホトトギスは、ちょうどよい位置に花をつけ、つぼみ、ひらきかけ、満開と時の流れが感じられます。山野草盆栽の魅力である、やわらかな茎のカーブも見どころの一つ。明るい緑色の葉が主張しすぎないように、少し奥に配置し、林の奥でひっそり咲く景色を作りだしました。




岩淵 幸子

セントウソウ・ササ (自作陶盤)
ユウゲショウ 
シモツケ・ヒメカンスゲ・アメリカスミレサイシン (大竹慎一郎さんの鉢・自作陶盤)


セントウソウ・ササ


ユウゲショウ


シモツケの紅葉


 ちょうどよいタイミングで黄色、オレンジ、赤と色とりどりに紅葉したシモツケをメインに、飾っていただきました。シモツケは、葉が少なくなってやわらかな枝ぶりがよく見えるようになり、背後のヒメカンスゲがそれをさらに光らせています。合わせたのは、軽石に植えたセントウソウ。緑たっぷりの葉と全体のシルエットがシモツケの鉢と好対照で、お互いに引き立てあっています。こちらも、初めて根洗い仕立ての作品が加わりました。ユウゲショウの小さな根洗いですが、ひょろっと伸びた姿が、やさしさと軽やかさを醸し出しています。




片倉 桃子

ジュズサンゴ(大竹慎一郎さんの鉢)
ヒダカミセバヤ(阿部三有紀さんの鉢)
シモツケ




ジュズサンゴ


ヒダカミセバヤ



シモツケ


 こちらも、ちょうどよく黄葉したシモツケをメインに考えた席飾り。シモツケも育てている場所によって、色づき方が異なります。黄色い葉の色づきも素敵だなと思わせる、黄からオレンジへの繊細なグラデーションが魅力です。それに合わせたのが、こちらも優しいトーンで色づいたジュズサンゴ。変わった形の鉢が山の斜面から伸びる姿を演出します。ピンク色の落ち葉も横に添えたら、よいアクセントになりました。ヒダカミセバヤの小さな葉も黄色からピンクに色づいて優しいカーブを描いています。全体的に淡い色合いの紅葉・黄葉でそろえた席飾り、穏やかな気持ちにさせてくれます。




勝木 順子

ユキノシタ
ヤブコウジ・コクリュウ・ユキワリソウ(遠藤正樹さんの鉢)


ユキノシタ


ヤブコウジ・コクリュウ・ユキワリソウ


ヤブコウジの実


 今回、初めて参加してくださいました。昨年は、実がつなかなったヤブコウジが今年は、たくさん実をつけたとのことで、それをメインに飾っていただきました。赤いピカピカ輝く実をたっぷりつけたヤブコウジを、コクリュウの黒い葉が引き立てています。やさしくカールするコクリュウはまるでリボンのようだとの声も。一緒に合わせたのは、小さなユキノシタの鉢。葉の小さなユキノシタがたくさん広がっています。寒い季節の赤い実はやはり心がほんわかします。これからの季節、たっぷり楽しませてくれそうです。




岩下 由紀子
ヒメカンスゲ・オトギリソウ (自作陶盤)
ジュウガツザクラ・スズメノヤリ・ノギク(自作鉢)


ヒメカンスゲ・オトギリソウ 


ジュウガツザクラの花


ジュウガツザクラのつぼみ


 ポツポツと咲き始めたジュウガツザクラをメインに、静かな冬の始まりの景色の席としました。ジュウガツザクラのはずなのに、今までは秋には咲かないか、咲いても一つか二つでしたが、今年は、たくさんつぼみをつけてくれました。そして、この展示会に合わせたかのようにつぼみが膨らみ咲き始めました。ぽつぽつと咲く、この時期ならではの桜の景色です。合わせたのは、ジュウガツザクラの優しい花色をそっとひきたててくれるオトギリソウの草紅葉。柔らかにカーブした葉もいい味を出してくれました。





 みなさん 現場で最終調整をするために、いくつか候補の鉢を持ってきています。
それらの全員集合の写真です。

2024年12月28日土曜日

東京 高尾 駒木野庭園の錦秋庭園ぼんさい展


 11月15日から18日まで、東京、高尾にある駒木野庭園で錦秋庭園ぼんさい展が開催されました。駒木野庭園は、高尾山の裏側、昭和初期に建てられた古民家とその庭を日本庭園に整備された趣のある場所。ぼんさい展では、その古民家の中で行われました。


東京、高尾の駒木野庭園の古民家


 このぼんさい展は、ある特定の会やグループの展示会ではなく、いろいろな会の方や個人が参加するので、伝統的な樹木の盆栽から草もの盆栽、雑木と山野草を組み合わせた草木盆栽など、さまざまなタイプの盆栽が楽しめます。


床の間の樹木盆栽・畳の上の草木盆栽


石庭に展示された一連の盆栽


 私も2年前から飾らせていただき、今回3度目の秋の展示となりました。 
 今回は、紅葉がきれいなタンバススキとハゴロモフジバカマ、晩秋ワレモコウなど背の高くなる秋の草花を寄せた鉢をメインに、ノジギクやツルソバなどと合わせて晩秋の景色を作りました。


屏風を背にした草もの盆栽の三点飾り
タンバススキ・晩秋ワレモコウ・ハゴロモフジバカマ他
ツルソバ・ヒメジソ
ノギク・ナキリスゲ


ハゴロモフジバカマの花・タンバススキの穂
タンバススキ・ハゴロモフジバカマ

ツルソバの花のアップ
ツルソバの花


ノギクの花のアップ
ノギク


 いつもInstagramの写真で見てくださっている方が、足を運んでくださり、「写真もいいけど、やはり実物はそれ以上」「ずっと眺めていたい」とおっしゃってくださったり、お近くの方がいらして「着物の絵柄のようですね」とおっしゃってくださったり、数々の嬉しい言葉をいただきました。
 展示会の楽しさは、こうして作品を介していろいろな方とお話することができること。そして、悩みに悩んで展示させていただくことで、「盆栽を飾る」ということを深く学ぶこともできます。とてもありがたい機会に感謝しています。この経験を盆栽教室でも生かしていきたいと思っています。

庭側から見た古民家と常設の樹木盆栽


 この駒木野庭園は、普段も立派な盆栽が庭に置かれ、その季節ならではの盆栽が室内に飾られています。日本庭園のベンチで和むのもとても気持ちがいいです。高尾山に行かれた際には、立ち寄ってみること、おすすめします。高尾駒木野庭園 (東京都 八王子市)



2月の山野草・苔玉の盆栽教室のご案内








セツブンソウの山野草盆栽








 2月の盆栽教室の日程が決まりました。

 2月の前半は東京でも寒くて鉢盆栽を作るのには適さないので、後半からスタートです。

 早春の花と少し先に楽しめる草花を組み合わせて寄せ植え盆栽を作れるように準備する予定です。

 ぜひ、作って飾って楽しみましょう。

 ご希望の方は、こちらのページをご確認の上、お申し込みください。盆栽教室の入会は随時可能です。教室の様子を体験できる「体験レッスン」をぜひどうぞ。現在、睦草5周年記念キャンペーン中で、入会金が5,500円(税込)→3,300円(税込)。なんとなく興味を持っていらっしゃる方、この機会にどうぞいらしてみてください。毎月決められた日時に通う形ではないので、東京近郊以外の方も、最近、増えてきています。

 金、土、日が定休日でない、ショップ等オーナー様・スタッフ様メニューはこちらにございます。プライベートレッスンがご希望の方はこちらへどうぞ。

 引き続き、定員を通常4名のところ、3名とさせていただきます。

講座の内容や受講費用などについては、サイト上部のタイトル下のリンクや右のメニューバーのリンクからご確認ください。


2024年12月19日木曜日

1月の盆栽鉢の1day ショップのご案内





盆栽鉢や陶板







 寒さが厳しくなってきました。東京狛江のアトリエの庭では、アシズリノジギクがちらほらと咲き始め、センリョウのオレンジの実が彩りを放っています。

 1月の1day ショップ(山野草盆栽の鉢・陶盤の販売の月1回のショップ)は、1月13日(月・祝)です。
 2月の立春を過ぎれば、もう春のお手入れ開始。新たな制作や植え替えも後半にはできるようになるでしょう。ぜひ、鉢や陶板を探しにいらしてください。最近は、山野草の盆栽だけではなく、樹木の盆栽や多肉植物、観葉植物の鉢をお探しの方もいらっしゃいます。少し個性あふれる鉢は、そんな皆様にも楽しんでいただけるのではないかなと思います。

  植えたい植物がある場合は、それをお持ちいただいて、鉢に入れたり横においたりしてお選びいただけます。



 盆栽教室用の小さなアトリエで行うので、2名入れ替えで予約制となります。ご希望の方は、こちらのページからお申込みください。(予約は前日18時まです。)


2024年12月5日木曜日

1月の苔玉の盆栽教室のご案内






ボケの苔玉とひよこの人形







 1月の盆栽教室の日程が決まりました。

 1月は、寒くて、鉢盆栽を作るのには適さないので、苔玉の教室のみ実施します。

 いつもより、苔玉のレッスンの日が多いので、苔玉や盆栽に興味のある方、ぜひいらしてみてください。苔玉は、とても簡単に作れるので、盆栽を学ぶ第一歩として非常におすすめです。

 東京でも寒さ厳しいこの時期、赤く色づいたナンテン、もしくは、春にむけてつぼみが膨らむのを楽しめるボケを準備する予定です。

 ぜひ、作って飾って楽しみましょう。

 ご希望の方は、こちらのページをご確認の上、お申し込みください。盆栽教室の入会は随時可能です。教室の様子を体験できる「体験レッスン」をぜひどうぞ。現在、睦草5周年記念キャンペーン中で、入会金が5,500円(税込)→3,300円(税込)。なんとなく興味を持っていらっしゃる方、この機会にどうぞいらしてみてください。毎月決められた日時に通う形ではないので、東京近郊以外の方も、最近、増えてきています。

 金、土、日が定休日でない、ショップ等オーナー様・スタッフ様メニューはこちらにございます。プライベートレッスンがご希望の方はこちらへどうぞ。

 引き続き、定員を通常4名のところ、3名とさせていただきます。

講座の内容や受講費用などについては、サイト上部のタイトル下のリンクや右のメニューバーのリンクからご確認ください。