小さな自然と一緒に暮らす 季節ごとに姿を変える山野草の盆栽、その作り方、育て方をお伝えする教室です。

2021年7月26日月曜日

6月の盆栽教室の風景とみなさまの作品



山野草盆栽教室のアトリエの風景 棚の上の山野草盆栽3点



 アトリエの庭は、ホタルブクロが随分長いこと花をつけて楽しませてくれました。ジューンベリーやシマトネリコの木漏れ日が気持ちのよい季節です。

 ■苔玉の苗

 6月の苔玉は、1名。これからの季節の緑の葉が美しく、秋には紅葉も楽しめる、ナンテンとハゼを準備しました。
 
ヒトツバショウマの山野草盆栽とカゴに入った苗木



 お選びいただいたのは、ハゼです。

浅い鉢にのったハゼの苔玉とカエルの置物

ハゼの苔玉
信楽焼の足付鉢にのせてカエルの人形とともに



 ■鉢盆栽の苗

カゴのケースに入ったたくさんの山野草盆栽用のポット苗


 今月も、初夏から秋にかけて楽しめる苗を準備します。まさに旬なのは、ツクシカラマツ、ナチアワモリショウマ、ヒトツバショウマ、タンナチダケサシ、ワレモコウなど。少し先に咲くノコギリソウ、オトギリソウ、ヤクシマノギク、そして秋に楽しめるノギク、ノコンギク、ホトトギス、フジバカマ、ナキリスゲ、黒軸カリヤスなどを準備しました。



開きかけのナチアワモリショウマとコクリュウ、シュムシュノコギリソウ等の入った山野草盆栽とカエルの置物

半日陰の好きな草花で作る鉢盆栽
ナチアワモリショウマ(初夏:花 )
シュムシュノコギリソウ(夏:花 )
コクリュウ(初夏:花 秋~冬:実 年間:葉)
鉢:片岡美津江さん


咲いているツクシカラマツとワレモコウ、ジャノヒゲの山野草盆栽とカエルの置物

半日陰が好きな草花で作る鉢盆栽
ツクシカラマツ(初夏:花 )
屋久島ワレモコウ(夏:花 )
ジャノヒゲ(初夏:花 秋~冬:実 年間:葉)
鉢:片岡美津江さん

ホトトギスとナキリスゲの葉の美しい山野草盆栽とカエルの置物

秋の景色を作る鉢盆栽
ホトトギス秋月(秋:花)
ヤクシマワレモコウ(夏:花 )
ナキリスゲ(秋:穂 年間:葉 )
鉢:信楽焼


咲いているツクシカラマツ、紫の茎のササリンドウ、小さな葉のイシガキヤクシマスミレの山野草盆栽とカエルの置物

半日陰が好きな草花で作る鉢盆栽
ツクシカラマツ(初夏:花 )
ササリンドウ(秋:花 )
イシガキヤクシマスミレ(春:花 秋:花)
鉢:生徒さん自作鉢

咲いているナチアワモリショウマと葉の美しいホトトギス秋月、アサギリソウの山野草盆栽

葉を楽しむ草花を加えた鉢盆栽
アサギリソウ(春~秋:葉)
ナチアワモリショウマ(初夏:花 )
ホトトギス秋月(秋:花)
鉢:信楽焼

舟形の鉢に入った薄ピンクのキキョウと葉が綺麗なシュムシュノコギリソウ、ノコンギクの山野草盆栽

ひなたが好きな草花で作る鉢盆栽
キキョウ(初夏~秋:花 )
シュムシュノコギリソウ(夏:花 )
ノコンギク(秋:花・綿毛)
鉢:片岡美津江さん
白い花のナチアワモリショウマとノコンギクとフウチソウの山野草盆栽

葉を楽しむ草花を加えた鉢盆栽
青フウチ(春~秋:葉)
ナチアワモリショウマ(初夏:花 )
ノコンギク(秋:花・綿毛)
鉢:信楽焼

薄ピンクのお抹茶茶碗のような鉢に入った山野草盆栽とカエルの置物

夏から秋に楽しむ草花で作る鉢盆栽
ヤクシマノギク(夏~秋:花 )
タンナワレモコウ(夏:花 )
オトギリソウ(夏:花  秋:種姿 秋:草紅葉)
ムラサキエノコログサ(夏~秋:穂 春~秋:葉 )
鉢:生徒さん自作鉢


黒軸カリヤスの葉が美しいハケメ模様の鉢に入った山野草盆栽とカエルの置物

夏から秋に楽しむ草花で作る鉢盆栽
ノギク(初夏~秋:花)
オトギリソウ(夏:花  秋:種姿 秋:草紅葉)
シュムシュノコギリソウ(夏:花 )
黒軸カリヤス(初夏:穂 春~秋:葉)
鉢:信楽焼

黒い焼き締めの鉢に入ったナチアワモリショウマの花の咲く山野草盆栽

ひなたの好きな草花で作る鉢盆栽
イシガキヤクシマスミレ(春:花 秋:花)
タンナチダケサシ(初夏:花 )
ノコンギク(秋:花・綿毛)
鉢:信楽焼

鞍馬風の鉢に入った背の高いフジバカマがかっこよい山野草盆栽

半日陰の好きな草花で作る鉢盆栽
ナチアワモリショウマ(初夏:花 )
コクリュウ(初夏:花 秋~冬:実 年間:葉)
フジバカマ(秋:花)
鉢:片岡美津江さん

筒型で縁が切り取られた形の鉢に入ったヒトツバショウマなどの山野草盆栽とカエルの置物

夏から秋に楽しむ草花で作る鉢盆栽
ヒトツバショウマ(初夏:花)
ササリンドウ(秋:花)
青フウチ(春~秋:葉)
鉢:生徒さん自作鉢




丸いヒビ模様の斜めの鉢とコップ型のヒビ模様の鉢に入った山野草盆栽ふたつとカエルの置物
小さな鉢二つ
ノコンギク(秋:花・綿毛)
コガネシダ(春~秋:葉)
鉢:大竹慎一郎さん

ヒトツバショウマ(初夏:花)
イシガキヤクシマスミレ(春:花 秋:花)
鉢:大竹慎一郎さん


黒い焼き締め鉢に入ったヤクシマワレモコウとヒトツバショウマの咲いた山野草盆栽とカエルの置物

ひなたの好きな草花で作る鉢盆栽
ヤクシマワレモコウ(夏:花)
ヒトツバショウマ(初夏:花)
ノギク(秋:花・綿毛)
鉢:信楽焼





舟形の鉢に入ったヤクシマワレモコウとヒトツバショウマの咲いた山野草盆栽とカエルの置物

ひなたの好きな草花で作る鉢盆栽

ヤクシマワレモコウ(夏:花)
ヒトツバショウマ(初夏:花)
ノコンギク(秋:花・綿毛)
鉢:片岡美津江さん





 緑の葉が美しい季節、初夏の花が彩りを添えた素敵な作品がたくさんできました。梅雨の鬱陶しさを吹き飛ばしてくれるようです。生徒の皆さんが苗や鉢を選ぶ過程、そしてそれが一つになって作品になっていくのを一緒に体験できるのは私にとっても楽しい時間です。
 

2021年7月3日土曜日

第2回 陶芸体験教室の様子

陶芸体験教室の風景 粘土を麺棒で伸ばしている場面
 



 7月後半から9月前半、12月後半から2月前半は、季節的に盆栽をつくるには適さないので、この間、会員の皆様の希望者に向けて、陶芸体験教室をしています。

 講師は、私の陶芸の先生の大竹慎一郎先生です。ご自身でも盆栽をされるので、植物の栽培にもよく、デザイン的にも素敵な鉢を作られます。そして、初心者でもかっこいい鉢や陶盤が作れるよう、丁寧に教えてくださいます。

 今回は、12月後半から2月前半に実施した陶芸体験教室の様子、出来上がった鉢、そしてそれを使って作った山野草盆栽の作品をご紹介します。


陶芸体験教室の様子


鉢は型をつかって基本の形を作ります。

山野草鉢を型を使って成形しているところ

乾いてから、縁をアレンジして、自分の好みの足や高台をつけます。
 
鉢を裏返した写真。4つ足がついている

陶盤は好きな形に伸ばして、板や布で模様をつけます。

布で模様をつけた粘土をロクロに載せて丸く切っている写真

いろいろなハンコも用意されているので、それを押すこともできます。

四角い粘土の板にハンコをおしえている写真

2回目の体験の方は、紙の筒を使って、高さのある鉢に挑戦しました。

筒にした紙に粘土を巻いている写真


成形の終わった鉢と陶板

できたものを乾かして素焼きをするとこんな感じになります。

窯の上に置いた素焼き後の鉢と陶盤

このあと、大竹先生に化粧土がけや釉がけ、本焼きをしていただき完成です。


できあがった作品


お店では売られていない、世界にただ一つのオリジナル作品ができあがりました。

生徒さんの陶芸体験教室の作品。3つの鉢と3つの陶盤

生徒さんの陶芸体験教室で作った作品。鉢3つ 陶盤1つ 小皿1つ


陶盤は表と裏の表情が異なり、リバーシブルで使えます。

陶芸体験教室で作った陶盤 3つ

陶芸体験教室で作った陶盤 裏面


自作鉢を使った山野草盆栽の作品


 完成した鉢は、山野草盆栽の教室でお渡しし、鉢の大きさや色などがレッスンのメニューに合っていれば、その回は自作鉢を作って作成します。

陶板の上のヘビイチゴの山野草盆栽と高い台にのったクジャクシダの山野草盆栽



 左側の鉢と陶板が陶芸体験教室の作品です。ヘビイチゴと八重ヒメフウロソウが植えられています。鉢の柔らかな曲線がヘビイチゴのランナーとよく合い、やさしい作品になりました。長方形の陶盤は、このように鉢こぼれがある作品の下に敷いても素敵ですし、小さな苔玉を載せてもかっこいい感じになると思います。


陶盤の上にのったツクシカラマツの咲いた山野草盆栽



 ふっくらとした丸みをおびた鉢に、小さい花のツクシカラマツ、イシガキヤクシマスミレの入ったかわいらしい作品になりました。秋、ササリンドウが垂れ下がり優しいカーブを描く姿もきっとマッチすると思います。下の陶盤は、木目模様がついておりますが、水面にも見えます。カエルの人形がピッタリでした。



筒型の鉢に入ったフウチソウ、ササリンドウの盆栽とカエルの置物



   こちらは、鉢だけが生徒さんの作品。なかなか売っていない筒型の深い鉢。高さが映えるように、花穂が優しいカーブを描くヒトツバショウマと秋になって垂れ下がるササリンドウが植えられたかっこいい作品です。筒の前面を切り取ったところから、ヒトツバショウマの葉がのぞき、青フウチがいい背景を作っています。草花が自分の重みでカーブを描くようになるとさらに素敵に変化しそうです。


 みなさま、自作鉢で作品を作ると、目の輝きが違います。私も初めて自分で作った鉢を目でみた時、それで山野草盆栽を作った時、とても嬉しかったことを思い出しました。

 みなさまにワクワクの体験をしていただけるよう、また企画する予定です。