7月後半から9月前半、12月後半から2月前半は、季節的に盆栽をつくるには適さないので、この間、会員の皆様の希望者に向けて、陶芸体験教室をしています。
講師は、私の陶芸の先生の大竹慎一郎先生です。ご自身でも盆栽をされるので、植物の栽培に適した、デザイン的にも素敵な鉢をたくさん作っておられます。教え方もとてもわかりやすく丁寧で、初心者でもかっこいい鉢や陶盤が作れます。
今回は、7月後半から9月前半に実施した第5回陶芸体験教室の様子、出来上がった鉢、そしてそれを使って作った山野草盆栽の作品をご紹介します。
陶芸体験教室の様子
初めての方は、鉢と陶盤を一つずつ作ります。鉢はまず、型をつかって基本の形を作ります。
紙の筒をつかって、背の高い筒状のものをつくり、
糸を使って、上部を切り取り、
イメージした形の型紙を紙で作り、伸ばした粘土をその形に合わせて切り出します。
それを組み合わせて粘土を水でといた糊状のものでくっつけます。
できあがった作品
様々な鉢や陶盤ができあがりました。どれも、世界にただ一つのオリジナル作品です。
自作鉢を使った山野草盆栽の作品
完成した鉢は、山野草盆栽の教室でお渡しし、鉢の大きさや色などがレッスンのメニューに合っていれば、その回は自作鉢を作って作成します。今回は、3名の方が自作鉢を使ってのレッスンとなりました。
鉢と陶盤が共に陶芸体験教室の作品です。鉢の柔らかな曲線と、独特のカーブした足が特徴です。少し紫がかった化粧土が鉢にも陶盤にも施されています。小さな花や葉のヤクシマノギク、ヒメイヌタデ、ソビが植えられ、形も色合いもやさしい作品になりました。
鉢と陶板、両方とも、陶芸体験教室の作品です。鉢の縁が少し広く広げられ、三つ足がかわいらしい鉢です。小さな花のダイモンジソウと濃紫の葉のアジュガ、フイリリュウノヒゲが植えられています。自然風の化粧土が施され、素朴な野の花が引き立っています。ギザギザ模様をつけた陶盤もくぼみにしっかり色が入り、面白い風合いとなりました。苔玉を載せても緑の苔が映えそうです。
こちらの鉢は、今は横に寝かせてつかっていますが、立てても使えるように工夫されています。独楽の背景になっているのが、蓋の部分。こちらも横に寝かせて苔玉や根洗いを載せられます。いぶし銀にしてほしいという生徒さんのご希望を大竹先生がしっかりかなえてくれました。お正月盆栽の寄せ植えとして、ヤブコウジ、ナンテン、フクジュソウが植えられています。フクジュソウの黄色い花が咲いたら、いぶし銀の効果がさらに出そうですね。
初めて参加された皆様は、出来上がった作品を「これ、本当に私が作ったの?」と驚きの目で見られます。化粧土や釉薬が施されて、想像以上のものになるからです。
二回目以降の方は、自分の作りたかったもののイメージとぴったりでうれしいとの声をいただきました。
自分の作った鉢で作る山野草盆栽は、格別です。みなさまにワクワクの体験をしていただけるよう、引き続きやっていきたいと思います。