睦草だより 第1号 2019年10月


ダンギクが咲き始めました


台風大丈夫でしたか?

今年も大きな台風が来ましたね。皆さま、大丈夫でしたか?これからも、台風が来るかもしれません。事前に備えておくことがとても大切ですね。盆栽や苔玉に関して言うと、台風の時は、可能なかぎり、家の中に鉢や苔玉を取り込みましょう。風にあおられて葉が痛んだり、棚から落ちて鉢が割れたり、苔玉は飛んでいってしまうこともあります。私は、去年大切な鉢を割りました。その悲しさを教訓に今年は面倒でも、せっせと大量の鉢を家に運び込みました。

まだまだ気温の高い日もありますが、空気はすっかり秋になりました。山野草の盆栽や苔玉も秋の景色を楽しめる季節です。ぜひお手入れして、お部屋の中に秋を取り込みましょう。

10月の山野草の盆栽・苔玉の手入れ

来年の芽出しのために重要な時期です。日にたっぷりあてて、肥料をしっかり与えましょう。 実をつけるものには、ふつうの肥料のほかに骨粉の肥料を施すと実つきがよくなるそうです。

下葉など完全に枯れた葉を取り除き、これから咲く秋の花を楽しめるように整理します。これから葉の先が枯れてきたりしますが、秋は枯れ姿も楽しみます。枯れ草や枯れ葉をある程度残し、枯れ色の秋の風情を味わいましょう。

ヤブコウジやゴールテリアの実が赤くなってくる頃です。鳥にみつかると食べられてしまうので、カゴの中に入れるとよいでしょう。太陽の光と風が通るように、底も網になっているものをみつけてくださいね。


ハゼノキやモミジ、ヤクシマハギなどは、紅葉が楽しみな時期となりました。特に、ハゼノキは一日、一日、色が変化していきます。見頃だなと思っていると、あっという間に葉を落とすので、見逃さないようにしてくださいね。


リメイクのご紹介

山野草の盆栽を長く育てていると、水切れで枯れてしまうものが出てきたり、強い草花に負けて消えてしまうものが出てきたりします。最初は3つの草花を寄せたのに、いつの間にか1つや2つになってしまうということもよくあります。水やりをしているうちにまた芽が出てくることもあるのですが、しばらくたってからも変化がないときは、思い切ってリメイクするといいでしょう。残った草花は、その鉢の環境で長く育ってきたので、持ち込みがよい状態になっています。(長年育てて、器とのバランスが取れて自然の景色に近づいた草姿になることを「持ち込み」と言います。)新しい苗を加えて新たな鉢を作ると、その持ち込みの良さを損なわずに、リフレッシュさせることができます。

リメイクの例(生徒さんの作品)
<リメイク前>
2015年5月にフウリンオダマキ、スミレ、ミセバヤの3種類で作っていただいた鉢が、4年の月日を経て、ミセバヤ1種類になりました。最初は少しだったミセバヤがたくさん広がり、自然な雰囲気になっています。今回は、このミセバヤ半分を切り取り、空いたスペースに、モンゴルギクとアキノキリンソウを加え、秋を楽しむ一鉢にリメイクしていただきました。

<リメイク後>
左がリメイク後。右は余ったミセバヤを小さな鉢盆栽にしたもの。小さな鉢は、テーブルの上や洗面所にちょっと置くのに重宝します。ハゼノキやモミジの苔玉、大き目の鉢盆栽に添えて飾るのもいいでしょう。組み合わせて景色を作ることができるようになります。


皆さまの長年育てられた鉢で、姿が悪くなったり、1種類になって寂しくなったりしたものはありませんか?ぜひ、リメイクにチャレンジしてみましょう。大切な一鉢を新たに生まれかわらせるのは、とても気持ちのよいものですよ。


飾る楽しみ

 盆栽は、風景を作ったり、季節感を表したりするために、小さな飾り物を添えて飾ることがあります。この小物のことを添配(てんぱい)と言います。カエルやカタツムリ、釣り人など、ミニチュアのフィギュアが添配として売られています。盆栽店で売られているものは、結構な値段がするのですが、乾燥させた、松ぼっくりやどんぐりでもOK。自由な発想でいろいろ添えて秋の景色を演出してみましょう。木の実を見つけに、散歩にでかけるのも楽しいものです。いつもとは違う散策ができると思いますよ。


10月~11月に活躍する草花

ノコンギク
  日本各地に自生するノギク。花は1円玉ほどの大きさで、一つの苗でも花色が濃い紫から薄い紫まで幅があります。花後の綿毛も小型でかわいらしい。非常に丈夫で、地下茎でも増えるので初心者におすすめです。この草花の入った山野草の盆栽はInstagram #Suzuranra18 https://www.instagram.com/explore/tags/suzuranra18/でご覧いただけます。




会員のみなさま向け教室のスケジュール

会員のみなさまは、以下の教室(@睦草アトリエ)にもご参加いただけます。(全て鉢盆栽)以下のサイトからお申し込み下さい。パスワードは「8787」です。

10月 25(金)AM・27(日)AM・27(日)PM

11月 1(金)PM・2(土)PM・3(日)AM・29(金)AM・30(土)AM・30(土)PM

12月 1(日)AM・1(日)PM
 ※AM 10:00-13:00  PM 14:30-17:30
 ※今後、日程が増える可能性もあります。各月の申し込みサイトでご確認ください。