睦草だより 第5号 2020年2月


スノードロップの花が咲きました

いよいよ春ですね  

スノードロップの花が咲きました。我が家のスノードロップは大きい子と小さい子の2種類。この花が咲くと春が来たなと感じます。スノードロップのように早春に咲き、夏まで葉をつけ、その後は地下で過ごす植物をスプリングエファメラルと呼ぶそうです。まさに春の妖精。あたりを見渡すと落葉樹の新芽が膨らみ、ジンチョウゲやアセビのつぼみも大きくなってきました。2月4日は立春。暦の上ではもう春です。皆さまの作った苔玉や鉢盆栽も春の芽出しに向けて動き始めています。いよいよ、山野草の盆栽のお手入れ、開始です。新しい作品を作るのにもいい時期ですよ!

2月のお手入れ

置き場所
 まだまだ寒い日があり、凍ったり、雪が降ったりします。寒風が直接当たらないようにベランダの内側や軒下に入れるなど工夫します。また、この時期は、半日陰が好きな草花も、よく日にあてましょう。

水やり
 引き続き、水やりは2日に1回が目安ですが、よく乾きを見て、乾燥が激しいときは、毎日あげましょう。

肥料
 12月から2月下旬までは、肥料はお休みです。

実を摘む
 ヤブコウジや大実ゴールテリアの赤い実の鑑賞時期は2月まで。3月にまだ残っていたら、取りましょう。そのまま残しておくと、樹が弱り、次の花や実に影響します。特に、ユキワリソウなどと一緒に植えているものは、カゴをかぶせていると日の当たりが弱くなるため、私は、立春過ぎたら早めにとるようにしています。

それぞれの鉢をリフレッシュ
 冬の寒さを保護するためについていた枯れ葉や枯れた茎を切り、日光がよく当たるようにします。
 枯れたものをとることにより、全体が見えるようになります。増えたもの、減ったもの、こぼれ種で新しく芽生えたものなど全体を確認し、今年は何をメインにするか方針を考えます。

 こぼれ種が飛んできて芽生えたもの(これを飛び込みと言います)は、必要なものでいい位置に芽生えたものは残し、不要なものは抜きます。
 寄せ植えで1種類だけ多く増えすぎたものは、根元から切り取ります。消えてしまったものがあったら、同じものを加えるか、別のものを加えるか考えます。
 今年のメインの草のまわりを少し広くしておくと、それが大きく育ちます。
 鉢の縁に芽生えたものは、植物にとって環境がよいので、どんどん育ち、内側のものが弱ってしまいます。そうすると、中が空いてバランスが悪くなるので、外側の強いものは抜いたり、根元から切ったりします。抜いたものを、空いている空間に植えなおしてもよいでしょう。

 作ってから3年くらいたち、鉢に根がまわり過ぎてしまったものは、一回り大きな鉢に植え替えをするか、鉢から抜いて根洗いにします。植え替えは2月の中旬から、根洗いにするのは3月がちょうどよい時期です。

お手入れの具体例

ノコンギクとユキシロキンバイとコバノタツナミソウの寄せ植え


①枯れた茎と葉を付け根から切る。(赤い線のところ。左側の茶色の葉もとる)


②全体を見て、今年の方針を決める。ユキシロキンバイが増えたので、春はこれをメインに景色を作ることにする。秋は、ノコンギクをメインにして、根元にユキシロキンバイの黄色の葉が添えられる景色をイメージする。


③鉢際に生えてきたコバノタツナミソウをとる。ユキシロキンバイの前にある、コバノタツナミソウも低い位置でカット。



④鉢際に生えてきたノコンギクを抜き、内側のちょうど良い位置に植える。苔が厚くなっているところや、縁からはみ出ているところは手でとる。 


⑤お手入れがすみ、春ののどかな景色になりました。これから、ユキシロキンバイの開花が楽しみです。
お手入れは、いざ鉢を目の前にすると迷うもの。そんなときは、教室の際に、ぜひお持ちください。現物でご説明させていただきます。



あなたはだぁれ?

植えていないのに、鉢から新たに芽が出てくることはよくあります。どこかから飛んできたり、苔に種がついていたものが芽生えたり。この新芽、何かよくわからないと抜いた方がよいのか、そのまま育てたらよいのか迷いますよね。ここでは、新芽の写真をあげて、どんな草花なのかご紹介していきたいと思います。


これは、ユウゲショウの新芽。縁が少し赤茶になっている葉が特徴。種でどんどん増えていくのでいろいろな鉢に飛び込みます。


背が高くなり、花はピンクの一日花。秋の紅葉も綺麗です。
いい位置に飛び込んでいたら、育ててみると面白いですよ。

この草花のはいった山野草の盆栽は、以下でご覧いただけます。
https://www.instagram.com/explore/tags/suzuranra24/
https://www.instagram.com/explore/tags/suzuranra28/

飾る楽しみ



立春が過ぎると、今度はおひなさまの季節です。ミニサイズのおひなさまと一緒に苔玉や鉢を飾るのも楽しいですよ。ユキワリソウ、バイカオウレンなど、早春の花は、綺麗な花色です。ただ、春は芽出しの季節で、太陽の光が大切です。室内に飾るのは1日か2日に留めましょう。暖房の風にあてないように注意してくださいね。

2~3月に活躍する草花


ユキワリソウ
 雑木林の斜面や山地の林床に自生する多年草。オミスミソウ、ミスミソウ、スハマソウなどいくつかの品種がユキワリソウと呼ばれます。高さ5cm程度。2月~4月に花を咲かせます。花色は白、紫、ピンク、赤などバラエティに富むのも魅力です。冬は日当たりの良い場所、夏は風通しのよい日陰で育てます。この草花の入った山野草の盆栽は
https://www.instagram.com/explore/tags/suzuranra2/でご覧いただけます。

展示会のご案内



 春は、展示会の季節です。こちらの展示会は、高尾山の近くの古民家庭園で行われるもの。樹木の盆栽から山野草の盆栽の席飾りまでさまざまな展示が見られます。高尾山ハイキングをするにもいい季節。足を運んでみるのはいかがでしょうか?

『陽春 庭園ぼんさい展』
◆会期
2020年3月20日(金・祝)~23日(月)
9:30~15:30 ※最終日は15時まで
◆場所 高尾駒木野庭園
 http://takaokomaginoteien.jp/
◆入場無料

睦草アトリエ

睦草の新しいアトリエがもうすぐ完成します。小さなアトリエですが、緑を間近に感じながら作業できる空間になっています。2月の教室から新しいアトリエで開催予定ですので、ぜひ、体感しにいらしてください。

4月の教室のお知らせ

場所 睦草アトリエ 
4/10(金)10:00-13:00鉢盆栽
4/11(土)10:00-12:00苔玉
4/11(土)14:30-17:30鉢盆栽
4/12(日)10:00-13:00鉢盆栽
4/24(金)14:30-17:30鉢盆栽
4/25(土)10:00-13:00鉢盆栽
4/25(土)15:30-17:30苔玉
4/26(日)10:00-12:00苔玉
4/26(日)14:30-17:30鉢盆栽

教室予約サイト 

3月の睦草アトリエの教室から、体験の方も会員の方も、一緒にご受講いただくこととなります。CAFE&SPACE PushPullにて行う教室(2月22日(日) 鉢盆栽)は、体験レッスンの方、専用となりますので、体験希望のお友達と一緒に参加されたい場合は、睦草アトリエの教室の方にお申し込みください。

2月予約サイト  
3月予約サイト  
4月予約サイト  

※パスワードは8787。3月予約サイトと4月予約サイトは今後パスワードなしで入れるようにする予定です。(一般公開のタイミングより)

睦草だより バックナンバー

第4号 2020年1月
第3号 2019年12月
第2号 2019年11月
第1号 2019年10月

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