山野草盆栽とは?

盆栽は、小さな鉢の中に自然の景色を創り出す芸術。よく知られる樹木盆栽のほかに、野や山の草花を寄せ植えにして盆栽仕立てにする分野があります。それが山野草盆栽です。(草もの盆栽、草物盆栽とも言われます)
 季節ごとに、年ごとに姿を変えていく山野草盆栽は、作るだけでなく、長く育てて、時折身近に飾る、そんな楽しみを持っています。樹木の盆栽に比べて簡単で季節感に富む山野草盆栽は、初めて取り組むにはうってつけです。
山野草盆栽は基本的に戸外で育てます。

◇山野草盆栽の移り変わり

山野草のイトラッキョウとノギクとヘビイチゴの草物盆栽の秋の姿
2017年11月
 ノギク(左下)とヤクシマイトラッキョウ(右上)が咲いています。作って2年ほどたった姿です。それぞれの草花が馴染んで、秋の風景を作ります。

ヘビイチゴの草紅葉が美しい冬の草物盆栽
2018年2月
 冬になると、一見、枯れたかのような景色になります。それでも土の中では根が生きていて、春の準備をしています。
どこかから飛んできた種からハハコグサ(右下)が芽生えました。

ヘビイチゴとハハコグサの花が咲いている春の草物盆栽
2018年4月
 青葉があふれ、春の景色になります。黄色い花はヘビイチゴ、このあと赤い実になります。鉢に植えて3年くらいたつと、根と根が絡まり、鉢から抜いても崩れなくなります。その周囲に苔がまわった姿を楽しむのが根洗いです。根詰まりしなくなるので、植え替えせずに長く育てられるようになります。

イトラッキョウとノギクの花が咲いている秋の草物盆栽
2018年11月
同じ秋でも、一年前とは、まったく違う姿になりました。ノギク(右上)ヤクシマイトラッキョウ(左下)が楚々と咲いています。根洗いにすると、下のお皿によって、いろいろな雰囲気を楽しむことができます。


ノギクの綿毛が連なった冬の草物盆栽
2019年1月
ノギクは、タンポポと同じように綿毛になります。花だけでなく、綿毛や枯れ色の葉から季節を感じることができます。




この山野草盆栽の移り変わりは、Instagram: #suzuranra20でご覧いただくことができます。