2023年4月20日木曜日

3月の盆栽教室の風景とみなさまの作品



 3月は、アプローチのミスノウチやニワウメが綺麗に咲き、所々でタチツボスミレが顔を見せます。下旬になるとアトリエ横の庭のジューンベリーが白い花をたくさんつけ、一気に華やかになります。

 あたたかな日差しが降り注ぐアトリエで、お手入れしたり、新たな作品を作ったりしました。


■苔玉

今回は、新芽の出てきたハゼノキでお作りいただきました。

ハゼノキ
少し大きめのメタリックの釉薬のお皿に載せて



■鉢盆栽




 3月は、早春に咲く葉も花も小さなセントウソウ、小さな可憐な花を長いこと咲かせてくれる台湾バイカカラマツ、薄紫の色がかわいいタチツボスミレ、真っ白な花と葉の形が面白いヒゴスミレなどと、それに合う少し先の時期に花を咲かせる苗を準備しました。また、この時期は、雑木と山野草の寄せ植え盆栽の適期、3回以上鉢盆栽を作った方を対象とした勉強会では、ヤマアジサイやツリバナマユミとそれに合う草を準備しました。


ひなたが好きな植物で作る鉢盆栽
フユイチゴ(夏~秋:花 秋~冬:実・葉)セントウソウ(早春:花 年間:葉)
ササリンドウ(秋:花) 
鉢:生徒さん自作(陶芸体験)




半日陰が好きな植物で作る鉢盆栽
ミヤコワスレ(春:花)
アジュガ(春:花  年間:葉)
フイリリュウノヒゲ(初夏:花 秋~冬:実 年間:葉) 
鉢:遠藤 正樹さん


 
小さな鉢 二つ
左 
ヒダカミセバヤ(秋:花 年間:葉)
 鉢:手作り鉢
右 
台湾バイカカラマツ(早春から夏:花)
オヘビイチゴ(春:花 秋:葉)
鉢:生徒さん自作(陶芸体験)


 
 
小さな鉢盆栽
ネジバナ(初夏:花)
ヒメウズ(春:花)
鉢:生徒さん自作(陶芸体験)



 


雑木と山野草の寄せ植え盆栽
ツリバナマユミ(春:花 秋:実・葉)
ヒゴスミレ(春:花 )
ヒメカンスゲ(春:花 年間:葉) 
鉢:片岡 美津江さん

雑木と山野草の寄せ植え盆栽
ヤマアジサイ 海峡(初夏:花 秋:紅葉)セントウソウ(早春:花 年間:葉)
(秋:穂  年間:葉)
鉢:信楽焼



雑木と山野草の寄せ植え盆栽
ツリバナマユミ(春:花 秋:実・葉)
タチツボスミレ(春:花)
ヤマスズメノヒエ(春:穂 年間:葉 ) 
鉢:信楽焼

■お手入れ



雑木と山野草の寄せ植え盆栽
昨年の秋に作ったアキグミとヒメイヌタデとチゴザサの寄せ植え。アキグミは勢いよく垂直に伸びる枝があるので、それを剪定して樹形を作っていきます。樹木の剪定は、最初はどこを切ればいいか悩むもの。未来を予測して、一緒に吟味しながら剪定します。





半日陰が好きな植物で作る鉢盆栽
去年の6月に作った作品の春のお手入れ。ホトトギス(兵庫)とナキリスゲとヒトツバショウマが入っています。春のこの時期に、茶色の葉を取り、多すぎる葉を調整し、新しく出てきた新芽の位置を調整するのは、とても大切です。生まれたての新芽がエネルギッシュで、花はなくとも素敵な春の作品になりました。


 

左 半日陰が好きな植物で作る鉢盆栽
2年前の秋に作ったリング鉢。ゴールテリアとヘビイチゴが入っています。春のヘビイチゴを楽しむため位置を調整しました。
右 根洗いへの変左 
3年前の秋に作った鉢盆栽。根がしっかり回ったので、鉢から抜いて根洗いにしました。鉢の周りは不規則にくさびを入れます。真ん中はその時に切り取ったパーツ。こちらも、小さな根洗いになります。



 3月は、春の花が次々と咲きだし、木々の新芽も芽生える頃。植物の生命力を感じる季節です。
 2月の引き続き、この時期は、お手入れするのにも最適なシーズン。すべての鉢、この春のお手入れをすると、この一年の管理がとても楽になります。思わぬところから出てきた新芽を抜いて、いい位置に植えなおしたり、多すぎる草を抜いて減らしたり。近くの方は、たくさんの鉢をお持ちいただいて、お手入れ三昧。遠くの方は、たくさん鉢をもって来られないので、一つお持ちいただいたもので実践し、残りはおうちでやっていたきます。それぞれに合わせて、レッスン内容を調整できます。
 今回は、睦草の教室の生徒さん、根洗いへのチャレンジ第一号となりました。3年経たないと根洗いにならないので、感慨深いものがあります。根洗いにすると、鉢に入っているのとはまた違った景色になります。鉢がない分、優しい姿になるので、これもまた楽しんでいただけるといいなぁと思います。
 そして、雑木と山野草の寄せ植え盆栽は、この時期に作るのが一番確実です。日程を合わせて勉強会を開き、素材の選び方、植えつけ方などを学びます。ここから、スタートし、長期戦で樹形を作っていきます。山野草盆栽とはまた違った面白さがあるので、楽しんでいただけるといいなぁと思います。